短期大学の誕生

  1968(昭和43)年4月、明治時代に女学校として誕生し、戦後は新制の中学校・高等学校として歴史を重ねてきた大阪女学院に、初めて高等教育の学校、短期大学が誕生した。

 ウヰルミナ女学校開校前年の1883(明治16)年にカンバーランド長老教会のミッションの会議は、女学校計画について「学年は6カ年、または、大学教育程度に必要な年数にする」と決定していた。この案の作成にあたったのはJ.B.ヘール宣教師と女性宣教師A.オルであった。当時の関係者は、当初から高等教育機関の設置を視野に入れて学校事業を始めようとしていたのである。


  学院の長い歴史で高等教育への夢は受け継がれ、短期大学の開設は大阪女学院創立85周年の記念事業の一環として計画された。「大阪女学院の伝統の上に立って、きめのこまかい、水準の高い教育をめざし、小さくても珠玉のような短期大学をつくろう」との決意のもとに、当時の奥島敬一院長が初代学長を兼任した。専任教員11名のうち10名が大阪女学院中学校・高等学校の現職教員から就任して、大阪女学院短期大学・英語科は107人の第1期生を迎えてスタートした。

 大阪女学院の高等教育への願望は、さらに2004(平成16)年の四年制大学の開学へとつながっている。