教育の「3つの柱」を基に
「一人ひとりがかけがえのない存在である。」というキリスト教の精神に基づく教育共同体として。大阪女学院は「キリスト教教育」「人権教育」「英語教育」を教育の3つの柱とし、特色あるカリキュラムや課外プログラムを構成しています。
自己への深い気づきを得る教育
置き換えのきかない固有な存在である「自己」への深い気づきを得る自己の確立群の科目により、いま、自分はどこにいるのか、自身の位置とアイデンティティを確認することを学習の基盤に置いています。
一人ひとりの学びを支える少人数制・習熟度別クラス編成
少人数制なので、授業で先生に気軽に質問ができ、自分の意見を発信する機会も豊富にあり、伝える力や聴く力が磨かれます。英語必修科目は英語習熟度別のクラス編成で、一人ひとりにあった進み方で無理なく着実な成長を促します。本学で実施するTOEICや本学オリジナルのプレースメントテスト等によりクラス編成をしています。
入学前・入学後のオリエンテーション
入学前オリエンテーションは、4月から大阪女学院での新しい学生生活をスムーズにスタートできるよう、入試合格者を対象に行っています。入学後は、入学式の日から約1週間の新入生オリエンテーション。一泊2日のオーバーナイトオリエンテーションを含むプログラムです。 いずれも、教員・職員や先輩(ビッグシスター)とのかかわりの中で不安や心配を解消し、「大阪女学院で学ぶわたし」をつくっていく期間として大切にしています。
キャンパスアドバイザー制度
短期大学の2年間、自分に合った学びが進めていけるよう、少人数グループごとに教員や職員がアドバイザーとしてサポートします。
自己の発見
「自己を知り、自己を確立する」ことをねらいとする本学独自の科目です。母語以外の言語を学ぶ人として、他者とのかかわりや世界とのかかわりの中でしっかりと生きていく「わたし」として、大切な基盤となる学びです。 1年次必修科目「自己の発見I」と、学外で行う選択科目「自己の発見II」があります。
自己の発見I
1年生全員が受ける「自己の発見 I」は、哲学・人間関係学・教育学・社会学という4つの分野から、講義や体験的な学習によって「自分」を見つめ、自己への気づきと理解を深めていく授業です。
自己の発見II
「自分とは何者か」「他者は自分をどのようにとらえているか」を自己点検やグループでの作業や分かちあいによってさぐり、自己への気づきを深めます。合宿形式で行われ、体験学習法にもとづいた実習を中心に進めます。 自分が「いま、ここ」で考えていること、感じていること、しようとしていることを味わい、それを他者と分かちあう。自分の考えや価値観、自分の感情、自分の欲求・意図などに目をむけ、自らの選択によってそれらが形成されていることを確認します。そして、自己開示やフィードバック、傾聴と自己表現の試みを重ねて、自分らしい自分、生き生きとした自分を発見し、その自分を尊重するあり方を学びます。
対象 | 「自己の発見Ⅰ」(大学・短期大学)を履修した、または履修中の学生 |
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期間 | 冬季休暇中3泊4日 |
実施地 | あうる京北(京都市右京区) |
費用 | 16,000円程度(宿泊費・食事代 実費) |
人権教育講座
「人権教育講座」は通常の授業とは違う形で行う特別な講座です。専門家の方々を講師にお招きし、全体会と分科会形式の授業を開講しています。多種多様な人権問題を取り上げる分科会は2日間集中で、通常授業をすべて休講にして行われ、学生は関心のあるテーマを選んで受講します。
リーダーシップトレーニング・ビッグシスター制度
不安な気持ちを抱えて入学する新入生に入学式前からピアカウンセラー※1的な役割を担うビッグシスターと呼ばれる学生のグループがあります。このビッグシスターになるために受けるのが「リーダーシップトレーニング」(リートレ)で、1971年から長く続いてきた課外プログラムです。リーダーになる訓練ではなく、「いま、ここ」を大切にして、他者(ひと)とのかかわりや支え合いの意味を発見してゆく体験学習です。人間関係訓練で用いられる体験学習法などを通して、真の援助関係を作り出すために以下のような体験を重ねていきます。
- 人の話や気持ちをよく理解すること
- 自分の考えや気持ちを率直に表現すること
- 他者との関係に気づくこと
(※1)「ピア」とは「同じ立場の仲間」という意味で、つまりピア・カウンセラーとは、相談者と同じ心、経験者(当事者)として話を聞き、相談者の心の支えになろうとする人たちのことです。
実施期間
毎年3月下旬ごろ、大学内で2日間の準備プログラムを行います。その後、学外の施設を借りて3泊4日の宿泊プログラムを実施します。
参加資格・条件
学内プログラム・宿泊プログラムとも全日程に参加できることを条件としています。学年は問いません。
ビッグシスターにはこのプログラムに参加しないとなれませんが、参加した学生全員がビッグシスターにならなければならない訳ではありません。応募者が多数の場合は抽選となります。
プログラム内容
プログラム内容の詳細については、次年度に参加する学生に新鮮な気持ちで体験してもらうため、内容はお知らせしていません。毎年の参加者も「プログラムの内容はこの場を離れて語らない」という約束を忠実に守って、現在まで長く続いています。
リトリート
大学生活に慣れてきた頃の6月に行っている課外プログラムです。リトリート(Retreat)という言葉には、いったん退くという意味があります。入学から約2か月、大学の課題や日常生活などで慌ただしく過ごす毎日。慣れてくるとともにちょっと疲れを感じる頃かもしれません。めまぐるしい日常から一時撤退し、少しの間ゆったりと過ごしましょう。友達と語り合い、聖書の言葉にふれながら静かに自分を見つめ直すひとときによって、生きる力に満ちた自分を回復する場です。
プレースメントテスト・TOEIC
入学当初より定期的に「英語プレースメントテスト」と「TOEIC-IP」を実施しています。Reading, Listeningなど英語学習領域ごとの英語力を明らかにして、学生が自分自身の英語運用力を把握でき、その向上をはかれるようにしています。TOEIC対策として選択の授業や集中セミナーなどがあり、また、学習サポートセンター(SASSC)では個別サポートが受けられます。
TOEIC集中セミナー
プログラムの概要
TOEIC集中セミナーは、目標点に到達するために3~4日間の短期集中で行う学習トレーニングです。「語法・文法」と「速読・読解」を演習の中心に据え、併せてリスニング能力の向上をめざします。このトレーニングで身につけた攻略法や学習法をもとにSelf Study Planを立てて、さらに英語力をつける自主学習に取り組んでください。
定員 | 大学・短大合わせて70名程度(最小催行人数は10名) |
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期間 | 2月中旬 セミナー終了後に学内でTOEIC-IPテスト実施 |
実施地 | 大阪女学院大学・短期大学 |
学習サポート(SASSC)
学習における困難や問題を解決するため、また、より発展的な学習ができるようサポートする「Self Access & Study SupportCenter」、略称 SASSC(サッシー)です。英語ネイティブスピーカーの教員や専属のスタッフが個別指導でサポートします。室内にはフリースペースもあり、課題作成やプレゼンテーションの準備などに多くの学生が利用しています。
図書館の活用
図書・雑誌、電子リソース(データベース、電子書籍、電子ジャーナル)など多様な資料を揃え、学生の学習・研究活動をサポートする施設です。図書館は、学生の学びをサポートすると共に、自ら情報を入手する力をつけるための利用指導にも力を入れています。
教職課程
教員養成の理念
- 豊かな人間性と社会性を育む教育理念をもとに厳しく鍛えられた英語力を有する本学学生の中から 未来を担う生徒の教育に貢献する教員を送り出します。
- 教職課程(教育実習を含む)の学習を通して教育問題や教員の仕事の難しさを知り、生徒および人間の根源的な理解を深めるばかりでなく 自己理解と自己変革の場とします。
- 教職以外の道へ進んだとしても、聡明な社会人として、また地域教育を支える住民の一人として、学校教育の良き理解者となり、日本の未来をつくる教育を支え充実させる基盤となる人を育てます。
取得できる資格
- 中学校教諭二種免許状(英語)
地域研究(沖縄)Ⅱ
授業期間と時期
3泊4日間、沖縄にて9月中旬に実施予定
授業の目的
地域研究(沖縄)I」(週1時間1単位)の学びを、沖縄現地におけるフィールドワークを通し、さらに深める
- 戦後日本の豊かさが、沖縄の人々の大きな犠牲のうえに成り立っていたことに気づく。
- 沖縄のもつ文化、芸能の豊かさに触れる。
- 沖縄の精神文化「ヌチドウタカラ」「チムグリサ」に学ぶ。
授業の概要
沖縄の歴史と現在を沖縄の地で見る、聞く、読む、話す、食べるなどの体験を通し、沖縄の特有の歴史・沖縄戦・米軍基地の現実、自然の豊かさ、ことば・音楽等に触れるなかで日本と世界が平和のうちに生きる道を見つける手掛かりをつかむ。
授業の形態
沖縄でのフィールドワーク・記録を取り、それに従い討論
授業のスケジュール概要 (topics)
授業は3泊4日と制限されているが、下記のようなフィールドワークを予定している。(一部変更も有)
- 沖縄戦(1)オリエンテーション・対馬丸記念館、嘉数高台(普天間基地)、佐喜真美術館
- 沖縄戦(2)、魂魄の塔、平和の礎、平和祈念資料館、ひめゆり平和祈念資料館、南風原陸軍病院跡、韓国人慰霊碑、糸数
- 米軍基地と自然
読谷・嘉手納基地、辺野古の海と基地(ジュゴンと基地)、山原の森と高江ヘリパット - 歴史(首里城を中心に)
- 沖縄の人々の証言を聞く
準備学習
「地域研究(沖縄)I 」受講必須
成績評価方法・基準
フィールドワークノート(日々の記録・各自の研究)と討論参加
表現コミュニケーション群で春学期の選択1単位に認定される
履修条件
地域研究(沖縄)Iを履修済みの学生
Wilmina AI Data Science Literacy Program
大阪女学院短期大学では、数理・データサイエンス・AI教育は次世代を担う学生には不可欠であると考え、2022年度以降入学生全員を対象とした「Wilmina AI Data Science Literacy Program」を行っています。 本プログラムは、2023年8月に文部科学省「数理・データサイエンス・AI 教育プログラム認定制度(リテラシーレベル)」として認定されました。
認定の有効期限:令和10年(2028年)3月31日まで |
本プログラムで身に着けることのできる能力
- AI・データサイエンスの必要性を説明できる。
- 社会で活用されているデータ・AI活用の事例を例示できる。
- どのような思考方法で数理・データサイエンスを扱うか説明できる。
- データ・AIを扱う上での留意事項を説明できる。
- 代表的な数理・データサイエンスの技術とその利点・欠点を概説できる。
構成科目と修了要件
プログラムを構成する唯一の授業科目「AI・データサイエンス基礎(2単位)」を修得すること
授業科目「AI・データサイエンス基礎」
開講状況
2022年度より「AI・データサイエンス基礎」を2022年度以降入学生には全学生必修科目、2021年度以前入学生には選択科目として開講
実施体制(組織と役割)
- カリキュラム統括部長:運営責任者
- カリキュラム統括部:プログラムの改善・進化
- 授業科目担当者/事務局 教務課:プログラムの自己点検・評価